複利思考のマジック
20世紀最大の物理学者とも言われるアインシュタインが
『人類最大の発明』『宇宙で最も偉大な力』
と呼んだものが『複利』です。
『複利』は古くはローマ法にも記述が見られる利子の概念で、
決して目新しいものではありません。
では物理学の常識を次々と覆した天才物理学者が、
なぜそれを『人類最大の発明』と呼んだのでしょう。
それはいったいどういう仕組みなのでしょう。
複利の力の仕組みとは?
複利とは『元本だけでなく、利子が利子を生む』
という考え方のことです。
複利の対義語に『単利』があり、
これは最初の元本だけが利息を生み続けるものです。
複利は元本も、毎年の利子もどんどん増えていき、
時間が経過するにつれ、単利との差は広がっていきます。
単利と複利、100万円を月利5%で36ヶ月運用した場合の違いをグラフで示しました。
単利だと2,800,000円、複利だと5,791,816円。
その差は約2.06倍にも広がることになります。
なぜこうなるのか?
ポイントは、利子を元本に組み入れ、
大きくなった元本に対して利子を得ることで
『お金がお金を儲ける』構造になっていることです。
考え方としては非常にシンプルですが、
時間が経つにつれリターンは大きくなり、
金額は雪だるま式に増えていくのです。
複利思考でビジネスを加速させる
この考え方をビジネスに応用するとどうなるでしょう。
二人の営業マンが新規の顧客開拓を行っています。
熱血営業マンのAさんは、毎日テレアポのリストに片端から電話し、
反応があればすぐさま駆けつけます。
汗をかき、自らの足で数字を稼いでいます。
一方、複利思考の営業マンBさんはテレアポの傍ら、
自分が開拓した得意先にも電話をかけ、お願いをします。
「もしウチの商品に興味がありそうな会社を
ご存知でしたら、紹介いただけませんか?」
BさんはAさんと同じペースでテレアポをこなしていたのに、
獲得件数は段違いだったのです。
Bさんは『お金がお金を儲ける』複利の考え方を応用し、
『開拓した得意先に、さらに得意先を紹介してもらう』
ことに成功していたという訳でした。
Aさんはいつまでも自分の足で稼ぐだけですが、
Bさんは取引先の増加に伴って紹介の数も増えていきます。
複利の考え方を取り入れただけで、Bさんは同僚に大きく差をつけたのです。
成功者はあらゆる局面で複利思考を活用しています。
成功者といわれる人たちは資産形成だけでなく、
ビジネスや人脈形成において、複利の考え方をうまく活用しているのです。
それはシンプルだからこそ、様々に応用が可能で、
ほんの少しの思考と実践で明暗を分けることになるのです。
Aさんのように、いつまでも足で稼ぐのは大変です。
複利思考はビジネスを加速させるにも非常に有効な考え方だと思います。
全部自分で開拓していくなんて無理ですから、
紹介制度を上手に活用して
『人が人を呼ぶ』『紹介が紹介を呼ぶ』
それが理想ですね。